イタリア通信 – 2025年10月 –
2025/10/17
イタリアの美しい村 第二弾 – Cervo チェルヴォ –
イタリアは本当に日が短くなり、まだサマータイムということもあり朝起きると真っ暗です。
欧州各地でガザの惨状に反対するデモが行われており、イタリアではゼネラルストライキが頻発していましたが、各国首脳の立ち合いのもとトランプ大統領の和平文書署名により、このまま平和が訪れることを切に願います。
そしてベニスのオペラ劇場でもオーケストラが無期限ストライキ発動中です。
というのは、メローニ首相の友人である若い女性指揮者が5年契約で音楽監督に就任するということで、同劇場で指揮した経験もなく、他国の劇場でも経験を積んでいない者が国際的に重要な劇場のひとつであるフェニーチェ劇場の音楽監督は務まらないという反対運動です。
権力ある政治家と親しい間柄であればなんでも通ってしまうイタリアですが、初めてこの状況を打破すべく “NO” が突き付けられ、今後の行方を見守っています。
そんな中、以前ご紹介したイタリアの美しい村をまた訪ねる機会に恵まれました。
オリーブの木々に囲まれた海を見渡せる高台の陸の孤島、チェルヴォ。
オリーブオイルの産地、そしてバロック様式の素晴らしい教会以外は特に見所はないのですが、迷路のような村でまるで中世にタイムスリップしたような感覚に陥ります。 この教会はリグーリア州のバロックの宝石と言われているだけあって、宝物のような教会でした。 午前中、カフェで何もせず海を眺めて過ごしたひと時が、一番心に残っています。 とても優雅な時を過ごすことができましたが、村には大きなスーパーも無くて、日々の生活は大変なんだろうなと思ったりしました。
中世から時が止まってしまっているような空間で過ごしたひと時、日頃のストレスをすっかり洗い流すことができました!




Fichi(フィーキ)、いちじくのケーキ
初めて中国人の友達ができ、お気に入りのカフェにお連れしました。
そこで季節限定のいちじくのケーキと出合い一目惚れ!
たくさんのケーキの中で目立った存在で、迷うことなくこのいちじくケーキを注文しました。 イタリアのいちじくはとっても甘くて、人気のある果物です。
9月に入ると熟したいちじくが市場に並びますが、とても甘いので果物として購入するのは今まで敬遠していましたが、このケーキは絶品でした!
固めの生地の中にちょっとリキュールの効いた、イタリアではめずらしく甘すぎないカスタードクリーム。 この芸術的な作品、パリで修業したパティシエの傑作だと思います。
そして、イタリアではドライいちじくも人気。 このドライいちじくはなんと古代ローマ時代から食されていて、栄養食として、特に古代ローマ劇場で戦うグラディエーターが食べていたとのことです。 イタリアではクリスマスにドライフルーツを食べる習慣があり、その中でもドライいちじくは人気。 今年のクリスマスには購入してみようかな・・・

イタリア駐在 新田美穂