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オリーブオイルの輸入手続きを徹底解説|食品輸入届の方法について

  • DATE
  • 2026/03/04

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      みなさん、こんにちは!フライングフィッシュの広報担当です。オリーブオイルの輸入をお考えの企業様から、「どんな手続きが必要なの?」「食品輸入届はどう出せばいいの?」といったご相談を数多くいただきます。実は、オリーブオイル輸入には食品衛生法に基づく届出や検査、関税手続きなど、押さえるべきポイントがたくさんあります。

      この記事では、イタリアやスペインなど欧州各国、さらにはアジアを含めた世界各国からのオリーブオイル輸入について、手続きの流れから必要書類、検査基準、物流手配まで徹底的に解説します。

      世界の主要なオリーブオイルの産地

      オリーブオイルを輸入する際には、産地ごとの特徴や品質の違いを理解することが重要です。ここでは、世界の主要生産国それぞれの特色と、輸入実務におけるポイントをご紹介します。

      イタリアからのオリーブオイル輸入

      イタリアは世界有数のオリーブオイル生産国として知られており、トスカーナ、プーリア、シチリアなど地域ごとに異なる品種と風味が楽しめるのが大きな魅力です。DOP(原産地呼称保護)制度によって品質管理が徹底されており、高付加価値商品として日本市場でも高い評価を受けています。

      イタリアからの輸入実務では、EU基準の厳格な衛生管理が行われているため、日本側の検疫でも比較的スムーズに手続きが進みやすいです。

      スペインからの大量輸入の強み

      スペインは世界最大のオリーブオイル生産国であり、アンダルシア地方を中心に大規模生産が行われています。価格競争力に優れた商品が多く、バルク輸入やプライベートブランド(PB)向けの調達に最適な産地です。

      大量輸送に適した海上コンテナ便を利用することで、コストを抑えながら安定的な供給体制を構築できます。

      ギリシャの高付加価値商品

      ギリシャは伝統的な製法を守り続ける小規模生産者が多く、オーガニックや無農薬栽培のオリーブオイルが豊富な産地です。コロネイキ種などギリシャ固有の品種を使った個性的な商品が多く、差別化を図りたい企業様に最適です。

      ギリシャからの輸入では、小ロットや特殊規格品の取り扱いに強みを持つパートナーが重要になります。

      トルコからの調達メリット

      トルコは欧州とアジアの結節点に位置し、近年では品質向上が著しい注目の産地です。コストパフォーマンスに優れており、中価格帯の商品ラインナップを充実させたい企業様におすすめです。

      トルコからの輸入では、アジア経由の複合輸送や陸上輸送を組み合わせることで、柔軟な物流設計が可能になります。

      その他の新興産地とアジアの動向

      近年では、チュニジアやモロッコなどの北アフリカ諸国、ポルトガル、さらにはチリやオーストラリアなど、従来とは異なる産地からのオリーブオイルも注目を集めています。これらの国々は比較的新しい産地ながら、国際的な品質基準をクリアした商品を提供しています。

      また、アジア地域ではベトナムが物流ハブとして活用されるケースが増えています。

      オリーブオイルの輸入状況と市場動向

      オリーブオイルの輸入ビジネスを始める前に、まずは日本市場全体の動向を把握しておくことが大切です。ここでは輸入量の推移や主要供給国、需要トレンドについて詳しく見ていきましょう。

      輸入量と国別供給の傾向

      日本におけるオリーブオイルの輸入量は、健康志向の高まりとともに年々増加傾向にあります。財務省の貿易統計によれば、年間約6万トン前後が輸入されており、そのうち約40%をスペインが、約30%をイタリアが占めています。

      興味深いのは、近年ではギリシャやトルコ、ポルトガルなどからの輸入も増加しており、供給国の多様化が進んでいる点です。これは、単一産地への依存リスクを避けたい輸入企業の動きや、消費者の嗜好の多様化を反映しています。

      国内需要と価格の推移

      日本国内でのオリーブオイル需要は、地中海式食生活の普及や健康番組での紹介などにより、着実に拡大しています。特にエキストラバージンオリーブオイルは、その健康効果が広く認知され、一般家庭でも日常的に使われるようになりました。

      価格面では、原油価格や為替レート、産地の気候条件によって変動しますが、近年はやや上昇傾向にあります。特に高品質なDOP製品やオーガニック製品は、付加価値が高く評価され、安定した需要が見込めます。輸入コストの管理と品質のバランスを取るためには、経験豊富な物流パートナーとの連携が不可欠です。

      製品タイプ別の市場ポイント

      オリーブオイル市場は、製品タイプによって大きく異なる特性を持っています。まず、エキストラバージンオリーブオイルは最高級グレードとして、健康志向の強い消費者や高級志向の飲食店から支持されています。次に、ピュアオリーブオイルは価格と品質のバランスが良く、業務用や家庭用として幅広く流通しています。

      さらに最近では、有機JAS認証やDOP認証を取得した製品、トレーサビリティが明確な単一農園産など、ストーリー性のある商品が人気を集めています。こうした多様なニーズに対応するためには、産地との直接的な関係構築や、複数の品質グレードを扱える体制が重要になります。

      オリーブオイル輸入に関わる関税とHSコード

      輸入コストを正確に把握するには、関税とHSコードの知識が欠かせません。ここでは、オリーブオイル輸入における関税の仕組みと、コスト計算のポイントを詳しく解説していきます。

      HSコードの確認方法

      HSコード(Harmonized System Code)は、世界共通の商品分類コードで、関税率や統計データの基準となる重要な番号です。オリーブオイルは主に1509類に分類されますが、製品の種類や加工度合いによって細かく分かれています。

      例えば、エキストラバージンオリーブオイルは「1509.10」、それ以外のバージンオリーブオイルは「1509.90」といった具合です。正確なHSコードの確認には、税関のウェブサイトや実行関税率表を参照するのが確実ですが、判断が難しい場合は通関業者や税関に事前教示制度を利用して確認することをおすすめします。

      オリーブオイル輸入時の関税と税金の計算方法

      オリーブオイルの関税率は、原則として基本税率が無税となっています。そのため、EPAの締結状況にかかわらず、世界各国から輸入する場合でも基本的には関税はかかりません。

      ただし、関税以外の税金については注意が必要です。輸入時には、消費税(10%)や地方消費税(2.2%)が課税されるため、総輸入コストの計算では、CIF価格(商品代金+保険料+運賃)に関税を加えた金額を課税標準として、これらの税金を計算する必要があります。

      オリーブオイル輸入の手続きと必要書類

      いよいよ、実際の輸入手続きについて見ていきましょう。オリーブオイルは食品に分類されるため、食品衛生法に基づく特別な手続きが必要になります。一つずつ丁寧に解説していきます。

      輸入手続きの全体フロー

      オリーブオイル輸入の手続きは、大きく分けて「輸入前の準備」「食品等輸入届出」「通関手続き」「輸入許可後の国内流通」の4段階に分かれます。まず輸入前には、取引先との契約締結、輸送方法の決定、必要書類の確認などを行います。

      貨物が日本に到着する前、または到着後すぐに、厚生労働省検疫所に「食品等輸入届出書」を提出する必要があります。これは食品衛生法第27条に基づく義務で、オリーブオイルを含むすべての食品・食品添加物の輸入に必須です。届出後、検疫所による書類審査が行われ、必要に応じて検査が指示されます。検査で問題がなければ「食品等輸入届出済証」が発行され、その後、税関での通関手続きに進むという流れです。

      通関では、関税・消費税の納付とともに、輸入申告を行います。税関の審査を経て輸入許可が下りれば、いよいよ貨物を国内に引き取ることができます。

      必須の書類一覧と取得方法

      オリーブオイルの輸入に必要な主な書類について、具体的にご説明します。まず、「食品等輸入届出書」は厚生労働省の検疫所に提出する書類で、FAINS(食品等輸入届出システム)を使った電子申請が可能です。この届出には、輸入者情報、商品名、原材料、製造者情報、製造工程などの記載が必要になります。

      また、原産地証明書はEPA税率を適用する場合に必須の書類で、輸出国の商工会議所などが発行します。インボイス(商業送り状)、パッキングリスト(梱包明細書)、船荷証券(B/L)またはAir Waybill(航空貨物運送状)は、通関時に必要な基本書類です。さらに、製造工程表や原材料表、試験成績書(成分分析表)なども、検疫所から求められることがあります。

      これらの書類取得は、慣れていないと時間がかかったり、不備が生じたりする場合も多くあります。

      通関業者と輸入者の責任範囲

      輸入手続きでは、通関業者と輸入者それぞれに明確な役割と責任があります。通関業者は、税関への申告手続きや関税・消費税の計算、必要書類の確認などを代行してくれる専門家です。一方、輸入者は食品等輸入届出の責任者として、商品の安全性や適法性について最終的な責任を負うことになります。

      特に重要なのは、輸入者が食品衛生法や食品表示法などの関連法規を理解し、適切な手続きを行う義務があるという点です。検疫所への届出は輸入者自身が行うか、または通関業者や代行業者に委託できますが、最終的な責任は輸入者にあります。そのため、信頼できるパートナーを選ぶことが大切です。

      オリーブオイル輸入時の検査と品質基準

      食品の輸入で最も重要なのが、安全性と品質の確保です。ここでは、オリーブオイルに求められる検査項目や品質基準、食品表示のルールについて詳しく見ていきましょう。

      日本の食品表示と表示義務

      日本でオリーブオイルを販売する際には、食品表示法に基づく表示が義務付けられています。一括表示欄には、名称、原材料名、内容量、賞味期限、保存方法、原産国名、輸入者の氏名または名称及び住所などを明記する必要があります。

      特にオリーブオイルの場合、「食用オリーブ油」や「オリーブオイル」といった正式名称を使用し、エキストラバージンやピュアなど品質グレードがある場合は、その区分も明確に表示することが求められます。また、原材料名には「食用オリーブ油」と記載し、添加物がある場合は別途表示が必要です。栄養成分表示も義務化されているため、輸入前に日本の表示基準を満たしているか確認することが大切です。

      食品表示の作成や確認は専門知識が必要で、間違いがあると回収や罰則の対象になることもあります。

      成分と微生物検査の主要項目

      厚生労働省検疫所では、食品等輸入届出の際に、必要に応じて成分検査や微生物検査を求めることがあります。オリーブオイルの場合、特に初回輸入や新規取引先からの輸入では、検査命令や指導検査が出されることが多いです。

      成分検査では、酸価(酸度)や過酸化物価などの品質指標、残留農薬、重金属(鉛など)などがチェックされます。微生物検査では、一般生菌数、大腸菌群、カビ・酵母などの有無が確認されます。これらの検査は、登録検査機関で実施する必要があり、結果が出るまで数日から数週間かかることもあるため、輸入スケジュールに余裕を持たせることが重要です。

      酸度や酸化度などの品質判定基準

      オリーブオイルの品質を判定する最も重要な指標が、酸度(遊離脂肪酸の含有率)です。国際オリーブ協会(IOC)の基準では、エキストラバージンオリーブオイルは酸度0.8%以下、バージンオリーブオイルは2.0%以下と定められています。酸度が低いほど、新鮮で高品質なオイルとされています。

      また、過酸化物価(POV)は酸化の進行度を示す指標で、エキストラバージンでは20meq/kg以下が基準です。紫外線吸光度(K232、K270)も、酸化や精製度合いを判断する重要な数値になります。これらの数値が基準を超えていると、エキストラバージンとして認められなかったり、輸入が認められなかったりすることもあるため、輸入前の品質確認が本当に大切です。

      輸入後のトレーサビリティと回収対応

      輸入した食品に万が一問題が発生した場合、迅速な回収や原因究明が求められます。そのため、輸入者にはトレーサビリティ(追跡可能性)の確保が義務付けられています。具体的には、仕入先情報、製造ロット番号、輸入日、販売先などの記録を保管し、必要に応じて速やかに追跡できる体制を整えることが必要です。

      オリーブオイルの場合、ボトルやラベルにロット番号や賞味期限を記載することで、製造時期や産地を特定できるようにすることが一般的です。また、輸出者や生産者との間で、製造記録や検査証明書などを共有する仕組みを作っておくと、問題発生時の対応がスムーズになります。

      オリーブオイル輸入の物流とコスト管理

      輸入ビジネスの成否を分けるのが、物流とコスト管理です。ここでは、輸送方法の選び方から保管のポイント、コスト構造、リスク管理まで、実務に直結する情報をお届けします。

      輸送方法ごとのメリットと注意点

      オリーブオイルの輸入には、主に海上輸送、航空輸送、陸上輸送の3つの方法があります。それぞれの特性を理解して、商品特性や納期、コストに応じて最適な方法を選ぶことが重要です。

      海上輸送は、大量のオリーブオイルをコンテナ単位で輸送する際に最もコストパフォーマンスが高い方法です。20フィートや40フィートのコンテナを使用し、イタリアやスペインから日本まで通常1〜2ヶ月程度で到着します。FCL(コンテナ1本貸切)だけでなく、LCL(混載便)も利用可能で、小ロットでも海上輸送のメリットを享受できます。

      航空輸送は、納期が緊急の場合や、少量の高級品を輸入する際に適しています。輸送日数は数日から1週間程度と短いですが、コストは海上輸送の数倍になることもあります。プレミアム商品の初回サンプル輸入や、欠品時の緊急補充などに活用されることが多いです。

      保管と温度管理のポイント

      オリーブオイルは光、熱、酸素によって酸化しやすい性質があるため、輸送中や保管中の温度管理が品質維持のカギになります。理想的な保管温度は15〜20℃程度で、直射日光を避け、暗所での保管が推奨されます。

      海上輸送では、通常のドライコンテナで輸送することが多いですが、夏場や熱帯地域を通過する場合は、コンテナ内の温度上昇に注意が必要です。高温によって酸化が進んだり、品質が劣化したりする可能性があるため、必要に応じてリーファーコンテナ(温度管理コンテナ)や断熱材の使用も検討すべきです。

      輸入コストの内訳と見積り方法

      オリーブオイル輸入の総コストは、商品代金だけでなく、さまざまな費用が積み重なって構成されています。正確なコスト把握のために、主な費用項目を理解しておきましょう。

      主な費用項目としては、以下のようなものがあります。まず商品代金(FOB価格やCIF価格)、国際輸送費(海上運賃や航空運賃)、保険料、関税、消費税・地方消費税、通関手数料、検査費用(必要な場合)、国内配送費などです。これらを合計したものが、最終的な輸入コストになります。

      見積りを取る際には、FOB(本船渡し条件)、CFR(運賃込み条件)、CIF(運賃・保険料込み条件)など、インコタームズ(貿易条件)を明確にすることが重要です。

      輸入コストの主な内訳例(イタリアからの海上輸送FCLの場合):

      費用項目 内容 参考値
      商品代金(FOB) オリーブオイル本体の価格 商品により変動
      海上運賃 イタリア→日本の海上輸送費 輸送方法や距離によって変動
      保険料 輸送中の貨物保険 CIF価格の0.3〜0.5%
      関税 EPA活用で無税または削減 0〜10%(条件による)
      消費税等 消費税+地方消費税 (CIF+関税)×10%
      通関手数料 通関業者への手数料 取扱量や契約条件に応じて変動
      検査費用 検疫所指定の検査費用 必要に応じて発生
      国内配送費 港から倉庫・店舗まで 距離・数量により変動

      輸入保険とリスク管理の方法

      国際物流には、輸送中の事故、天候による遅延、港湾ストライキ、為替変動など、さまざまなリスクが伴います。これらのリスクから貴社のビジネスを守るために、適切な保険とリスク管理体制を整えることが不可欠です。

      貨物海上保険は、輸送中の貨物が損害を受けた場合の補償を行うもので、オールリスク補償(包括的な補償)やFPA(分損不担保)など、補償範囲によっていくつかのタイプがあります。保険料は一般的にCIF価格×110%の0.3〜0.5%程度ですが、商品特性やルートによって変動します。

      当社独自のAI技術を活用した物流管理システム「BORDERLESS2.0」では、世界地図上で輸送ルートのリスクを可視化し、気象条件、政治情勢、港湾混雑状況などをリアルタイムで監視しています。これにより、トラブル発生の予兆を早期に察知し、代替ルートの提案や到着予測の精度向上を実現しています。長年の経験とテクノロジーを組み合わせたリスク管理で、お客様の大切な貨物を守ります。

      まとめ

      ここまで、オリーブオイルの輸入手続きから産地の特徴、検査基準、物流管理まで、幅広くご紹介してきました。

      • オリーブオイル輸入には食品衛生法に基づく「食品等輸入届出書」の提出が必須
      • HSコードと関税率を正確に把握し、EPA活用でコスト削減が可能
      • イタリア、スペイン、ギリシャなど産地ごとの特徴を理解した調達が重要
      • 検査項目や品質基準、食品表示のルールを事前に確認し、トラブルを防ぐ
      • 海上・航空・陸上の輸送手段を商品特性や納期に応じて使い分ける
      • 温度管理やトレーサビリティの確保で品質維持と安全性を担保
      • 総輸入コストを正確に把握し、保険やリスク管理体制を整える
      • 経験豊富な物流パートナーとの連携で、手続きの効率化と安心感を得られる

      フライングフィッシュは、欧州・アジアを中心に世界各国からの食品輸入実績を持つ国際物流企業です。イタリアやベトナムに配置した日本人駐在員による現地サポート、海上・航空・陸上すべての輸送手段への対応、AI技術を活用したリスク管理など、他社にはない強みで貴社の輸入ビジネスを成功に導きます。

      オリーブオイルの輸入をご検討中の企業様、手続きに不安をお持ちの方は、ぜひ一度フライングフィッシュにご相談ください。初回のご相談から輸入実務、アフターフォローまで、日本語できめ細かくサポートいたします。貴社のビジネスパートナーとして、世界と日本をつなぐお手伝いをさせていただきますので、こちらのお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

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